公開日:2026年10月4日 / 最終確認日:2026年10月4日
監修:終活・相続専門チーム(DEN編集部)
「指定代理請求人は、とりあえず妻にしておいた」
保険に加入したとき、そう決めたきりになっていないでしょうか。
指定代理請求人は、あなたが病気やケガで請求できないときの「代わりの手」です。
しかし、加入から10年、20年たつと、指定した人の状況も変わっていきます。
配偶者も高齢になり、手続きが難しくなっている。
離婚や死別で、指定した人がもう範囲内にいない。
こうしたケースは、決して珍しくありません。
この記事では、指定代理請求人を誰にすればいいのかを、基本ルールから順に解説します。
あわせて、見落としやすい落とし穴と、定期的な見直しの方法もまとめました。
本記事で分かること
– 指定代理請求人の役割と、代理請求できる給付金の範囲
– 死亡保険金受取人・契約者代理人との違い(比較表)
– 指定できる親族の範囲と「指定時・請求時」のルール
– 誰にすればいいかの4つの判断基準とケース別の選び方
– 見直しを忘れた5つの落とし穴と対処法
– 変更手続きの方法と、見直しを習慣にするコツ
【ご注意】指定代理請求人のルールは保険会社・商品ごとに異なります
本記事は、公益財団法人生命保険文化センターや各生命保険会社の公表情報をもとに、一般的なルールをまとめたものです。指定できる範囲・人数・対象となる給付金・手続き方法は、契約している保険会社や商品、加入時期によって異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、法律・税務・投資相談ではありません。特定の保険会社や保険商品を推奨するものではありません。個別の案件については、専門家(弁護士・税理士・司法書士)や、ファイナンシャルプランナー(FP)・保険代理店にご相談ください。
指定代理請求人とは?本人が請求できない時に代わって給付金を請求する人
指定代理請求人とは、被保険者本人が病気やケガで保険金・給付金を請求できないときに、本人に代わって請求できる人として、あらかじめ契約で指定しておく人のことです。
生命保険の給付金は、原則として受取人本人が請求します。
入院給付金や手術給付金の多くは、被保険者本人が受取人です。
では、本人が意識不明になったら、誰が請求するのでしょうか。
そのために用意されているのが「指定代理請求制度」です。
代理請求できるのはどんな場面?
公益財団法人生命保険文化センターによると、代理請求できるのは、本人に「特別な事情」がある場合です。
代理請求が認められる主な場面
– 病気やケガで、本人が意思表示できない状態にある
– 治療上の都合で、本人が病名や余命の告知を受けていない
– その他、これらに準じる状態にある
「意思表示できない状態」には、重い認知症で手続きの判断ができない場合も含まれえます。
ただし、どの状態が該当するかは、保険会社が診断書などをもとに判断します。
対象になる給付金・ならない保険金
ここで多くの方が誤解しやすいのが、死亡保険金は対象外だという点です。
代理請求の対象になる主な給付金
– 入院給付金・手術給付金
– 高度障害保険金・特定疾病(三大疾病)保険金
– 介護保険金・認知症保険金
– リビング・ニーズ特約の保険金(余命6か月以内と判断された場合)
死亡保険金は、被保険者が亡くなった後に「死亡保険金受取人」が請求するものです。
そもそも本人が請求する保険金ではないため、代理請求の対象にはなりません。
つまり、指定代理請求人が関わるのは「生きている間に受け取るお金」です。
治療費や介護費が必要な時期に、請求が止まってしまわないための制度といえます。
※代理請求の対象となる給付金の範囲は、保険会社や商品によって異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。
死亡保険金受取人・契約者代理人との違い【比較表】
指定代理請求人は、死亡保険金受取人とは別の制度で、生前の給付金を「代わりに請求する人」です。お金を「受け取る人」ではない点が大きな違いです。
保険には、似た名前の役割がいくつもあります。
混同しやすい3つを、表で整理してみましょう。
| 項目 | 指定代理請求人 | 死亡保険金受取人 | 保険契約者代理人 |
|---|---|---|---|
| 役割 | 本人に代わって給付金を請求する | 死亡保険金を受け取る | 契約者に代わって契約の手続きをする |
| 動く時期 | 被保険者の生前 | 被保険者の死亡後 | 契約者の生前 |
| 対象 | 入院・手術・介護などの給付金 | 死亡保険金 | 住所変更・解約などの手続き |
| お金の帰属 | 被保険者本人(本人の口座などへ) | 受取人本人 | 契約者本人 |
| 指定できる人 | 配偶者・3親等内の親族など | 比較的広い(会社による) | 配偶者・3親等内の親族など |
| 相続税との関係 | 本人の財産のまま | みなし相続財産になる | 本人の財産のまま |
指定代理請求人が受け取ったお金は、あくまで被保険者本人のものです。
本人の治療費や生活費に充てる、という前提で預かることになります。
一方、死亡保険金は「みなし相続財産」として相続税の対象になります。
受取人の考え方については、死亡保険金は相続財産?みなし相続財産の仕組みと非課税枠・相続放棄との関係で詳しく解説しています。
なお、ソニー生命など一部の会社では、契約者代理人と指定代理請求人を同じ人にする必要がある場合があります。
※各制度の名称・範囲・同一人とする条件は保険会社によって異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。
指定できる範囲は「配偶者・直系血族・3親等内の親族」が基本
指定代理請求人に指定できるのは、一般的に「戸籍上の配偶者」「直系血族」「同居または生計を一にする3親等内の親族」です。範囲の細かな条件は保険会社によって異なります。
生命保険文化センターが示す一般的な範囲は、次のとおりです。
一般的な指定代理請求人の範囲
– 被保険者の戸籍上の配偶者
– 被保険者の直系血族(親・子・孫・祖父母など)
– 被保険者と同居、または生計を一にしている3親等内の親族
ここで注意したいのは、3つ目の条件です。
兄弟姉妹や甥・姪は、同居や生計同一が条件になる場合があります。
3親等の早見表
| 親等 | 主な親族 |
|---|---|
| 1親等 | 父母、子 |
| 2親等 | 祖父母、孫、兄弟姉妹 |
| 3親等 | 曽祖父母、ひ孫、おじ・おば、甥・姪 |
配偶者は親等で数えませんが、指定できる範囲に含まれます。
配偶者の親や兄弟姉妹(姻族)を指定できるかは、会社によって扱いが分かれます。
会社によっては、「療養看護に努めている人」や「財産管理をしている人」も対象になります。
事実婚のパートナーを認める会社もあれば、認めない会社もあります。
「指定時」と「請求時」の両方で範囲内にいる必要がある
見落としやすいのが、請求する時点でも範囲内であることが求められる点です。
たとえば、指定したときは配偶者でも、請求するときに離婚していれば代理請求はできません。
同居を条件に指定した兄弟が別居した場合も、請求時に条件を満たさない可能性があります。
指定した時点で手続きが終わるわけではありません。
家族の状況が変わったら、範囲から外れていないか確認する必要があります。
指定できるのは原則1名
多くの保険会社では、1つの契約で指定できる指定代理請求人は1名です。
「妻と長男の2人に」という指定は、基本的にできません。
だからこそ、「誰を1人選ぶか」が重要になります。
複数の保険に加入している場合は、契約ごとに誰を指定したかも把握しておきましょう。
※指定できる範囲・人数・姻族や事実婚パートナーの扱いは、保険会社や商品によって異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。
指定代理請求人は誰にすればいい?4つの判断基準
指定代理請求人は、「近くにいる」「手続きができる」「実際に動いてくれる」「受取人との関係を整理できる」の4点で選ぶのが基本です。
続柄だけで決めると、いざというときに機能しないことがあります。
次の4つの基準で、候補者を見比べてみてください。
基準1:近くに住んでいて連絡が取りやすい
請求には、診断書の取り寄せや書類の記入・郵送が必要です。
入院先の病院とやり取りする場面もあります。
物理的に近い人ほど、手続きはスムーズに進みます。
遠方の場合も、電話やオンラインで連絡がつきやすいかを確認しましょう。
基準2:金融手続きを代わりに行える能力がある
保険会社への電話、書類の不備への対応、入金の確認など、事務作業は意外と多くあります。
スマートフォンやWebでの手続きに慣れている人だと、負担が軽くなります。
本人と同年代の配偶者が、将来もこの作業をこなせるか。
10年後、20年後の姿を想像して判断することが大切です。
基準3:意識不明や認知症になった時に、実際に動いてくれる
指定代理請求人は、本人が何も言えない状態で動く人です。
信頼関係があり、「この人なら任せられる」と思える人を選びましょう。
指定には、指定される人の署名や同意が不要な会社が多くあります。
しかし、本人に伝えていなければ、制度があっても使われません。
基準4:死亡保険金受取人と同じ人にするかを考える
受取人と同じ人にすると、家族の中で「保険の窓口」が1人にまとまります。
連絡先や書類の管理が一本化され、手続きの見通しも立てやすくなります。
一方で、同じ人にしておくと困るケースもあります。
第一フロンティア生命のFAQでは、指定代理請求人が既に亡くなっていた場合の扱いが示されています。
この場合、契約者や死亡保険金受取人が代わりに請求できるとされています。
ただし、亡くなった指定代理請求人が契約者や受取人と同じ人だった場合は、原則として成年後見人による請求になるとしています。
「同じ人に集める」ほど、その人がいなくなったときの影響は大きくなるのです。
どちらが良いかは、家族構成や年齢によって変わります。
迷う場合は、FPや保険代理店に家族構成を伝えて相談してみましょう。
※指定代理請求人と受取人を同一人にした場合の扱いは、保険会社によって異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。
【ケース別】指定代理請求人のおすすめの選び方
家族構成によって、指定代理請求人の「第一候補」は変わります。代表的な4つのケースで考え方を整理します。
あくまで一般的な考え方の例です。
ご自身の家族の状況に当てはめて、検討の材料にしてください。
| ケース | 第一候補の例 | 検討ポイント |
|---|---|---|
| 夫婦2人・ともに60代以上 | 近くに住む子 | 配偶者も同時に高齢化するリスク |
| 子どもが遠方に住んでいる | 同居の配偶者、または近くの子 | 移動や連絡の負担 |
| おひとりさま(独身) | 生計を一にする親族、甥・姪 | 同居・生計同一の条件 |
| 再婚・事実婚 | 現在の配偶者、または子 | 戸籍上の配偶者かどうか |
夫婦2人で暮らしている場合
配偶者は最も身近な候補ですが、ほぼ同年代のため、同時に高齢化します。
保険会社の中には、若い世代(子や孫)の指定を推奨しているところもあります。
子どもが遠方に住んでいる場合
近くに住む配偶者を指定し、子には「保険の存在」だけを共有しておく方法があります。
複数の子がいる場合は、近くに住む子を候補にするのも1つの考え方です。
おひとりさまの場合
親が高齢の場合、同世代の兄弟姉妹や、若い甥・姪も候補になります。
ただし、兄弟姉妹や甥・姪は、同居や生計同一が条件になる場合があります。
条件を満たす親族がいない場合は、保険会社に相談することが大切です。
任意後見契約など、ほかの備えとの組み合わせも検討しましょう。
再婚・事実婚の場合
前の配偶者を指定したままになっていないか、まず確認してください。
事実婚のパートナーの扱いは、内縁の妻・事実婚パートナーに相続権はない|今からできる5つの対策もあわせて参考にしてください。
※ケース別の選び方は一般的な考え方の例であり、指定できる人の範囲は保険会社によって異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。
見直しを忘れた5つの落とし穴と対処法
指定代理請求人は「指定したら終わり」ではなく、家族の状況が変わると機能しなくなることがあります。代表的な5つの落とし穴と対処法を紹介します。
どれも、加入時には想像しにくいものばかりです。
ご自身の契約に当てはまるものがないか、確認しながら読んでみてください。
落とし穴①:配偶者を指定したが、配偶者も高齢・認知症になった
最も見落とされやすいのが、この「配偶者も認知症」のケースです。
厚生労働省が公表した推計(九州大学・二宮利治教授らの研究、2024年公表)では、2025年の認知症の高齢者数は約471.6万人とされています。
夫婦がともに高齢になれば、配偶者側の判断力が低下する可能性も考えておく必要があります。
本人が倒れたとき、指定代理請求人の配偶者も手続きが難しい状態になっている。
こうなると、制度があっても使えません。
対処法
– 夫婦がともに70代になる前後で、子や孫への変更を検討する
– 配偶者の健康状態に変化があれば、早めに見直す
– 認知症の兆候に気づいたら、ほかの準備もあわせて進める
認知症の初期サインと事前準備は、認知症の早期発見サイン10選|発症前にやるべき5つの準備で解説しています。
落とし穴②:離婚・死別で、指定した人がいなくなった
離婚すると、元配偶者は「戸籍上の配偶者」ではなくなります。
指定が残っていても、請求時に範囲外のため代理請求はできません。
死別の場合も、指定代理請求人がいない状態になります。
悲しみの中で、保険の手続きまで気が回らないのは自然なことです。
対処法
– 離婚届・死亡届を出したら、保険の名義と指定もセットで見直す
– 受取人・契約者代理人も同時に変更が必要か確認する
落とし穴③:指定した人と関係が悪化して連絡が取れない
兄弟姉妹や子との関係は、年月とともに変わることがあります。
疎遠になった人が指定されたままだと、いざというときに頼れません。
対処法
– 「今、この人に任せられるか」を毎年1回、自分に問いかける
– 関係が変わったら、ためらわずに変更する(指定される人の同意は不要な会社が多い)
落とし穴④:子どもを指定したが、遠方に引っ越してしまった
転勤や結婚で、子が遠方に住むことはよくあります。
遠方でも請求自体は可能ですが、病院とのやり取りなどの負担は大きくなります。
対処法
– 近くに住む別の家族への変更を検討する
– 遠方のまま指定する場合は、書類の郵送方法やWeb手続きの可否を確認しておく
落とし穴⑤:誰を指定したか忘れた・家族が知らない
実は、最も多いのがこのケースかもしれません。
家族が知らない指定は、存在しないのと同じです。
保険会社は、加入者が倒れたことを自動では把握できません。
家族が保険の存在を知らなければ、請求自体が始まらないのです。
対処法
– 指定代理請求人本人に、指定したことと保険会社名を伝える
– 保険証券の保管場所を、家族と共有する
– エンディングノートに、契約ごとの指定状況を記録する
※落とし穴への対処法は一般的な考え方の例です。変更の要否や手続きは、必ず契約している保険会社に確認してください。
指定していない・指定した人がいない時はどうなる?
指定代理請求人がいなくても、会社によっては家族による請求や成年後見人による請求ができます。ただし、手続きに時間がかかったり、成年後見の申立てが必要になったりすることがあります。
「指定していないと、給付金はもらえない」と思われがちですが、実際は少し違います。
保険会社によっては、指定がなくても請求の道が用意されています。
指定がない場合の主な請求ルート(例)
– 配偶者、直系血族、生計を一にする親族などによる請求(会社が定める条件を満たす場合)
– 成年後見人などの法定代理人による請求
– 本人が意思表示できる場合は、家族などによる代筆での請求
たとえば東京海上日動あんしん生命のFAQでは、指定代理請求人がいない場合に、配偶者や直系血族などが請求できる場合があると案内しています。
一方で、条件を満たさない場合は、成年後見制度の利用を案内する会社もあります。
成年後見の申立ては、家庭裁判所での手続きが必要で、選任まで時間がかかることがあります。
その間、給付金を治療費に充てられない状態が続くおそれがあります。
成年後見制度の課題については、認知症で成年後見人をつけないとどうなる?6つの問題点と発症前にしかできない4つの対策で詳しく解説しています。
だからこそ、元気なうちに指定しておくことに意味があります。
指定代理請求特約は、多くの会社で保険料がかからない特約です。
※指定がない場合の請求方法は、保険会社によって大きく異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。
本人に知られずに請求されることへの配慮
指定代理請求人が請求しても、保険会社は原則として被保険者本人に連絡しません。本人に告知していない病名を守る仕組みである一方、思わぬ形で本人が察するリスクもあります。
この制度は、本人に病名や余命を告知していない場合にも使えます。
家族が「本人には伝えない」と決めたとき、本人の代わりに請求できるのです。
ただし、ソニー生命の案内では、代理請求の事実を本人が知った場合のリスクにも触れています。
請求の事実が伝わると、がんであることや余命を本人が察する可能性があるという指摘です。
指定代理請求人が知っておきたい配慮のポイント
– 給付金の支払いで、保障内容が変わる(特約が消滅するなど)ことがある
– 本人がマイページや通知を見て、支払いに気づく可能性がある
– 告知の方針は、医師や家族で事前に話し合っておく
制度の性質上、指定代理請求人には大きな信頼が求められます。
「この人になら任せられる」と思える人を選ぶことの大切さが、ここにも表れています。
※代理請求後の通知や保障内容の扱いは、保険会社や商品によって異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。
指定代理請求人の変更手続きの方法
指定代理請求人は、契約の途中でも変更できます。手続きは、Web(契約者専用サイト)、電話、書面、窓口のいずれかで行うのが一般的です。
一般的な変更の流れは、次のとおりです。
- 保険証券で、保険会社名・証券番号・現在の指定状況を確認する
- 保険会社のWebサイト、コールセンター、担当者のいずれかに連絡する
- 変更請求書などの書類に記入する(Webで完結する会社もある)
- 必要に応じて、被保険者の同意や本人確認書類を提出する
- 変更完了の通知が届いたら、内容を確認して保管する
アフラックなど、Web上の契約者専用サイトで手続きが完結する会社もあります。
変更には、契約者だけでなく被保険者の同意が必要な場合が一般的です。
被保険者が認知症などで同意できなくなってからでは、変更が難しくなることがあります。
見直しは、本人が元気なうちに行うことが大切です。
※変更方法・必要書類・同意の要否は、保険会社によって異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。
「日々のメンテナンス」で見直しを習慣にする
指定代理請求人は、車の点検のように「定期的なメンテナンス」が大切です。ライフイベントのたびと、年に1回の確認を習慣にしましょう。
保険は、加入した時点の家族構成で設計されています。
家族の形が変われば、指定のベストな形も変わります。
見直しのタイミング(ライフイベント)
– 結婚・離婚・再婚をしたとき
– 子どもが独立した、または遠方に引っ越したとき
– 配偶者や指定した人が亡くなった、または病気になったとき
– 自分や配偶者が70代などの節目を迎えたとき
年に1回の確認習慣
– 誕生日や年末など、毎年決まった日に保険証券を確認する
– 「指定代理請求人」「死亡保険金受取人」「契約者代理人」を一覧にする
– 指定した人に、今も頼めるかを確認する
保険全体の見直しについては、終活で保険を見直す重要性|「保険料がもったいない」は誤解?も参考にしてください。
契約が複数ある場合や、指定先に迷う場合は、FPや保険代理店に相談するのも1つの方法です。
家族構成全体を踏まえて、受取人との組み合わせも含めて整理できます。
デジタル終活を安全・簡単に進めたい方は、DENのモニター募集をご確認ください。
モニター募集に申し込む
※見直しの際の手続きや条件は、必ず契約している保険会社に確認してください。
エンディングノート(DEN)に記録して家族と共有する
指定代理請求人の情報は、エンディングノートに記録して家族と共有しておくことで、初めて「使える備え」になります。紙の保険証券だけでなく、デジタルの契約情報も忘れずに残しましょう。
家族が保険の存在を知らなければ、請求は始まりません。
加入している保険会社が分からなければ、問い合わせもできません。
エンディングノートに記録しておきたい項目
– 保険会社名・商品名・証券番号
– 被保険者・契約者・死亡保険金受取人
– 指定代理請求人(誰を、いつ指定したか)
– 保険証券の保管場所と、問い合わせ先の電話番号
– 契約者専用サイト(マイページ)の有無とログイン方法
最近は、紙の保険証券を発行しない「電子証券」の保険も増えています。
ネット生命保険や、ネット銀行経由で加入した保険は、手がかりが画面の中にしかないこともあります。
亡くなった後に加入先を探す方法としては、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」もあります。
詳しくは生命保険契約照会制度とは?死亡後の使い方・手数料・注意点をご覧ください。
ただし、照会制度は主に死亡後などに使う仕組みです。
生前の給付金をスムーズに請求するには、事前の記録と共有が欠かせません。
紙のノートは、書き換えるたびに手間がかかります。
デジタルのエンディングノートなら、指定を変更したときもすぐに更新できます。
DENは、相続・遺言・終活に関する大切な情報を暗号化して安全に保管するデジタル終活サービスです。
保険の指定状況やマイページの情報も、家族に伝わる形で残しておけます。
現在、サービス開始に向けてモニターを募集しています。
詳細はこちら
※エンディングノートの記載内容に法的な効力はありません。指定代理請求人の指定・変更は、必ず保険会社所定の手続きで行ってください。
指定代理請求人に関するよくある質問
Q1. 指定代理請求人は、本人の同意や署名が必要ですか?
A. 指定される人の同意や署名は不要とする保険会社が多いです。ただし、指定したことを本人に伝えておかないと、いざというときに請求されません。被保険者の同意が必要かどうかも含め、必ず契約している保険会社に確認してください。
Q2. 指定代理請求人を2人以上指定できますか?
A. 多くの保険会社では、1つの契約につき1名です。複数の保険に加入している場合は、契約ごとに別の人を指定できることもあります。
Q3. 事実婚のパートナーを指定できますか?
A. 保険会社によって異なります。戸籍上の配偶者に限る会社もあれば、一定の条件で認める会社もあります。加入している保険会社に確認してください。
Q4. 指定代理請求人が受け取った給付金に、贈与税はかかりますか?
A. 指定代理請求人は、本人に代わって請求する人です。給付金は本人のものとして扱われ、本人のために使う限り、一般的には贈与にはあたらないと考えられます。ただし、本人以外の目的に使った場合などは扱いが変わる可能性があるため、税理士に相談してください。
Q5. 指定代理請求特約に保険料はかかりますか?
A. 多くの保険会社では、指定代理請求特約の保険料は無料です。古い契約では特約が付いていないこともあるため、保険証券で確認してみてください。
Q6. 代理請求したことは、本人に通知されますか?
A. 保険会社は原則として、被保険者本人に連絡しないとしています。ただし、本人がマイページなどで支払いに気づく可能性はあります。告知の方針は、家族と医師で事前に話し合っておくと安心です。
エンディングノートのデジタル化にご興味がある方は、DENのサービス紹介ページをご覧ください。
まとめ
指定代理請求人は、本人が請求できないときに、生前の給付金を代わりに請求する人です。
死亡保険金受取人とは別の制度で、死亡保険金は対象外という点を押さえておきましょう。
誰にすればいいかは、「近さ」「手続きの能力」「実際に動いてくれるか」で判断するのが基本です。
そして、配偶者の高齢化や離婚・死別など、家族の変化に合わせた見直しが欠かせません。
まずは手元の保険証券を開き、指定代理請求人が誰になっているかを確認してみませんか。
迷ったときは、FPや保険代理店に相談し、必ず契約している保険会社に確認したうえで手続きを進めてください。
DENでは、保険の情報を含む大切な情報を、家族に伝わる形で安全に残す準備を進めています。
モニター募集の詳細はこちら
参考資料
– 公益財団法人生命保険文化センター「指定代理請求制度って、どんな制度なの?」
– ソニー生命保険株式会社「「保険契約者代理請求人制度」、「指定代理請求人制度」のご案内」
– 東京海上日動あんしん生命保険株式会社「被保険者(あるいは受取人)が認知症で請求の意思表示ができません。保険金・給付金の請求はどうすればよいですか?」
– 第一フロンティア生命保険株式会社「指定代理請求人と保険契約者代理人の違いは何ですか?」
– 第一フロンティア生命保険株式会社「被保険者が認知症になり、認知症・介護保険金を請求する時、すでに指定代理請求人が死亡していた場合は誰が請求できますか?」
– 富国生命保険相互会社「保険金・給付金等の「代筆請求」・「代理請求」について」
– アフラック生命保険株式会社「受取人/指定代理請求人の登録・変更」
– 厚生労働省「認知症および軽度認知障害(MCI)の高齢者数と有病率の将来推計」(九州大学 二宮利治教授らの研究、2024年公表)
– 一般社団法人生命保険協会「生命保険協会」
※本記事は2026年10月時点で各保険会社・公的機関が公表している情報に基づいています。指定代理請求人の範囲・人数・対象となる給付金・手続き方法は、保険会社や商品、加入時期によって異なります。必ず契約している保険会社に確認してください。特定の保険会社や保険商品を推奨するものではありません。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、法律・税務・投資相談ではありません。個別の案件については、専門家(弁護士・税理士・司法書士)や、ファイナンシャルプランナー(FP)・保険代理店にご相談ください。記事内の情報は作成時点のものであり、法改正等により変更される場合があります。


コメント