130年ぶりの遺言革命!「デジタル遺言(保管証書遺言)」とは?2026年改正民法で何が変わるか【速報解説】

相続・遺言

「遺言書は手書きしなければならない」——そんな常識が、2026年6月についに覆りました。

2026年6月17日、改正民法が成立。スマートフォンやパソコンで作成できる「デジタル遺言(保管証書遺言)」が新設されました。

明治29年(1896年)に制定された遺言制度が、実に約130年ぶりに大きく生まれ変わります。

この記事では、新制度の仕組み・メリット・注意点、そして「施行前の今、何をすべきか」を速報解説します。


130年ぶりの大改革!2026年6月「デジタル遺言」創設へ

日本の遺言制度は明治時代に作られたもの。スマートフォンも、インターネットも存在しない時代の法律が、令和の今まで基本的な枠組みを維持してきました。

しかし、高齢化・デジタル化の加速とともに「手書きで遺言を書くのが難しい」「自分で作ると無効になりそうで怖い」という声が増え続けました。

そこで法制審議会が検討を重ね、2026年6月17日、改正民法が成立。自筆証書遺言・公正証書遺言に続く「第3の遺言方式」として保管証書遺言(デジタル遺言)が誕生しました。

施行時期は「公布から3年以内」とされており、具体的な開始日はまだ未定ですが、近い将来に遺言の作り方が大きく変わることは確実です。


デジタル遺言(保管証書遺言)とは?

デジタル遺言の正式名称は「保管証書遺言」。その仕組みを一言でいうと——

スマホ・PCで遺言を作成 → マイナンバーカードで電子署名 → 法務局に保管

これが新しい遺言の基本的な流れです。

作成の流れ

  1. 遺言内容を入力:パソコンまたはスマートフォンで遺言の全文を作成
  2. 電子署名:マイナンバーカードを使って本人確認・電子署名を行う
  3. 口述(読み上げ):法務局の保管官の前で遺言の全文を読み上げる(ウェブ会議システムを使ったオンライン対応も可)
  4. 法務局に保管:データが法務局に保管され、遺言としての効力が発生
  5. 相続開始後:遺言者の死亡が確認されると、相続人へ自動的に通知される予定

手書きが一切不要になる一方、「口述(読み上げ)」は法律上の必須要件として残ります。この点は後述する注意点で詳しく説明します。


3つの遺言方式を徹底比較

デジタル遺言の登場で、遺言方式は以下の3択になります。

比較項目 自筆証書遺言 公正証書遺言 デジタル遺言(保管証書遺言)
作成方法 全文手書き必須 公証人が作成 スマホ・PC入力
費用 無料(法務局保管は3,900円) 数万円〜 未定(数千円程度の見込み)
証人 不要 2名必要 不要
検認手続き 必要(法務局保管なら不要) 不要 不要
紛失リスク あり なし(公証役場保管) なし(法務局保管)
本人確認 署名・押印 公証人が確認 マイナンバーカード
口述(読み上げ) 不要 不要 必須
現在の利用可否 今すぐ作れる 今すぐ作れる 施行後(時期未定)

デジタル遺言の4つのメリット

① 手書き不要でハードルが大幅に下がる

自筆証書遺言の最大の壁は「全文手書き」という要件でした。高齢になると字が書きにくくなったり、書き損じで形式不備になるリスクもあります。デジタル遺言ならキーボード入力や音声入力での作成が可能になります。

② 紛失・改ざんのリスクがゼロ

自筆証書遺言を自宅保管していると「見つからない」「誰かに捨てられた」というトラブルが起きがちです。法務局に電子データで保管されるため、物理的な紛失や改ざんは防げます。

③ 検認手続きが不要

自宅保管の自筆証書遺言を使う場合、相続開始後に家庭裁判所での「検認」手続きが必要です。デジタル遺言は法務局保管のため、この手続きが省けます。

④ オンラインで手続きが完結する見込み

口述の場面もウェブ会議システムを通じたリモート対応が予定されており、外出が難しい方でも手続きしやすい仕組みが整備される見込みです。


見落とし厳禁!2つの重要な注意点

注意点① 「口述(読み上げ)」が必須→認知症発症後は作れない

デジタル遺言では、保管官の前で遺言の全文を自分で読み上げる「口述」が法律上の必須要件となっています。

これは「本人が本当にその意思を持っていた」ことを証明するための仕組みですが、同時に大きな制約でもあります。

認知症を発症して判断能力が低下した後は、この口述ができないため、デジタル遺言を作成することができません。

「いつか遺言を書こう」と先延ばしにしていると、作りたいときには手遅れになる可能性があります。元気なうちに遺言の準備を始めることが重要です。

注意点② 施行時期は「最長3年以内」でまだ未定

改正民法は2026年6月に成立しましたが、施行時期は「公布から3年以内」と定められているのみで、具体的な日程はまだ決まっていません。

実際に使えるようになるまでには、システム整備・省令・規則の整備など準備期間が必要です。「今すぐデジタル遺言を作れる」わけではない点に注意してください。


施行前の今、何をすべきか?

「デジタル遺言ができるまで待とう」——この考え方は危険です。

施行まで最長3年かかる可能性があり、その間に健康状態が変わることもあります。今すぐ遺言を残したいなら、既存の2つの方式を活用するのが現実的な選択です。

  • 自筆証書遺言:費用をかけずに今すぐ作れる。法務局の「遺言書保管制度」を使えば検認も不要(保管手数料3,900円)
  • 公正証書遺言:費用はかかるが確実性が高く、紛争リスクが高い複雑な相続に向いている

また、遺言を作る前段階として「エンディングノート」で自分の情報・意思・資産を整理しておくことが、どの遺言方式でも共通して重要な準備になります。

デジタル遺言が施行されてから慌てて準備するのではなく、今から情報を整理しておけば、いざというときにスムーズに遺言作成へ移行できます。


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デジタル遺言の登場は、終活の形を大きく変えるターニングポイントです。

しかし制度がどう変わっても、変わらない真実がひとつあります。「準備は、元気なうちにしか始められない」ということです。

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※本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。デジタル遺言(保管証書遺言)の施行に関する詳細は今後の省令・規則の整備によって変わる可能性があります。最新情報は法務省の公式発表をご確認ください。

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